有袋類とは母親のお腹に胎盤がないため子宮内で胎児を大きく育てることができません。
ですので、未熟な状態で子どもを出産し育児嚢(お腹のポケット)で育てます。
育児嚢は通常腹部にある袋で、中には乳首があり子どもはこれをくわえて母乳を飲みます。
オーストラリア大陸は他の大陸と比較すると種の発展方法に特異性があるといっても良いでしょう。
コアラやカンガルーで有名な有袋類は約140種が生息しているのですが、そのうちコアラ・カンガルー・ウォンバット・タスマニアデビルの4種をご紹介します。
最初はコアラです。
コアラ
名前の由来
コアラとはアボリジニの言葉で「水を飲まない」という意味だとされています。
1日0.5~1Kgのユーカリの葉を食べるのですが、葉っぱには水分がたくさん含まれておりおよそ50~70%と言われています。
普段、危険を冒してまで樹から地面に降りて水分補給をしませんが、森林火災が多発するオーストラリアですので、その際は地上に降りて水を飲むことはあるそうです。
唯一の食材であるユーカリの葉
猛毒の青酸やタンニンが含まれていて、栄養素はあまりありません。しかし毒入りの葉っぱを食べれる体になった事で、生存競争に生き残ってこれました。
一日中寝ている理由
ユーカリの葉に毒素が含まれていることは上述しました。そのため、解毒回復の為に多くのエネルギーを使う必要があります。その静養のため省エネで一日中寝るしかありません。
睡眠時間はおよそ20時間です。生後間もない人間の新生児と同じぐらい寝ています。
盲腸が長い
盲腸の長さは2mで、哺乳類最長と言われています。ユーカリの葉は堅く、毒素や油分が多く含まれているので、長い腸でユーカリの葉を発酵させて毒素を分解し消化吸収する必要があるからです。
子育て
コアラの子育てはカンガルーと同じく、お腹のポケットで育てます。
しかしこのポケット実は逆さまになっています。
ポケットから落ちるのではと心配しますが、ポケットの入り口は筋肉になっているから、閉めることが可能です。
赤ちゃんはうんこを食べさせられる
ウサギは自分のウンチを食べると言われていますが、コアラはわが子に食べさせるようです。
食事は母乳を飲むだけではなく、母親は自分のうんこを子供に与えます。
赤ちゃんが直接毒のあるユーカリの葉を食べると毒が強すぎてしまうので、母親が消化した物を子供に食べさせるのです。
うんこの中にはユーカリの葉を消化するための微生物が含まれており、赤ちゃんの消化器官に微生物が定着するまでうんこを食べ続ける必要があります。
コアラの指
強く木を押さえられるように指は2本と3本に分かれています。
グルメ家であり偏食家
ユーカリの葉は約1000種類あるとされていますが、その中の約50種しか食べないそうです。
日本でユーカリは自生していませんので、無農薬で栽培もしくは輸入する必要があります。
そのため年間のえさ代がとても高く1頭当たり年間約800万円かかります。
費用を維持できる動物園は少なく現在は国内で8か所のみとなります。
みなさんご存知のコアラのマーチ
1984年Lotteから発売されているロングセラーのチョコレート菓子ですが、明治製菓はこの製品の発売より前の1979年に日本でこんにちはパンダというパンダの絵柄があしらわれた同様の製品を発売している。
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