私は干支が鶏です。
卵料理が好きなんですが、ベトナム人の奥様から”共喰いか!”と言われたことがあります。
余談ですみません、さっそく鶏の神秘を覗いてみたいと思います。
にわとりはオスがいなくてもたまごを産めるのはどうして?
養鶏場の中には、通常オスはほとんどいません。基本的に人間の出産とにわとりの産卵は全くの別物です。
簡単に言うと「産卵=人間の生理」のようなものです。人間の女性は約1ヵ月毎に排卵し、受精・着床しなければ生理として排出されます。(月周期)
これに対しにわとりは受精する・受精しないに関わらず、毎日排卵=産卵するのです。(日周期)
にわとりは体内で胎児を育てることができない分、必要な栄養素をすべてたまごの中に詰め込んでいます。
だからたまごは栄養たっぷりなんです。
にわとりの産卵
「たまご」というと固い殻に覆われたものをイメージすると思いますが、ニワトリのお腹の中に最初から殻付きのたまごがある訳ではありません。
にわとりの卵巣の中には約1万個の「たまごのもと」がぶどうの房のように連なっており、その1つ1つが順番に時間をかけて成長していきます。
最初に卵黄の部分が7~9日間かけて大きくなり、続いて卵黄の周りに卵白・卵殻膜(薄皮)・外側の殻が作られ、最終的に24~26時間かけて卵管を通過し生まれてきます。
1つのたまごができるまでに約10日間もかかるんですね!
毎日毎日同じことが時間差で繰り返されているため、にわとりは1日1個たまごを産むことができるのです。
実際は、数日間、卵を生み続け、1~2日休むというサイクルを繰り返し、年間約280個産卵します。
産卵の時間は決まっている
ただ餌を食べて大きく成長するだけでは卵は産まれません。ちゃんと「光」を浴びないと産卵できないのです。
光の刺激によって産卵に必要な卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンが分泌されるためとされています。
このことが産卵する時間帯に影響を与えているのです。なので夜に鶏が卵を産むというのはあまり聞かれません。
光の刺激によって産卵がされるため朝日の昇る朝方に卵を産みます。
殻の色
主に白玉と赤玉がありますが、これは鶏の種類や遺伝的によるものです。
一般には赤玉の方が値段が高い傾向があります。
市販の鶏卵は、白玉が無精卵、赤玉は有精卵と言われることがありますが、これには根拠がありません。
また白玉より赤玉の方が栄養価があると言われる場合もありますが、これも俗説でしかなく、白玉と赤玉で栄養価には差がないことが分かっています。
鶏は日本に何羽いるのか?
にわとりは日本全国に何と3億羽以上もいるといわれています。(日本の人口が約1憶2千万人)
これが世界全体となると、どのくらいの数になるのか想像もつきません。
雄鶏の魅力
オスには鶏冠と肉垂が特徴とされていますが、男性ホルモンの分泌により大きく成長します。
特に繁殖期(春)に入ると、鶏冠と肉垂は充血して真っ赤になります。繁殖期が終わると鶏冠も肉垂もしぼんで赤色が薄くなり、きれいな尾羽もなくなってしまいます。
それに対してメスの体は地味で尾が短く、大きさも小さいです。
なぜならメスは産卵や子育てを行うので、天敵に見つからないよう目立たないような色をしているからです。
ちなみに「コケコッコー」という鳴き声は、オスがメスの気を引き、他のオスに自分を誇示するための鳴き声と言われております!
とさかはヘアスタイル?
オスのほうが大きくて立派なとさかを持っていますが、とさかは体温調節をする大事な役割があります。車のラジエーターのように熱を放出しているそうです。
鶏の目
にわとりの瞼(まぶた)は下から上に動きます。
人間と逆なんですね\(◎o◎)/ちなみに眼球だけを動かすことはできないので、首を前後左右に動かして周りを見ています。
昼行性なので、暗くなると多くのほかの鳥と同様に目が見えなくなります。
ちなみにトカゲなんかもまぶたは下から上にまばたきするんですよ~
足に生えている爪の数は何本?
にわとりの足には爪が4本ずつ生えています。前側に指が3本、後ろ側にかぎ型の指が1本。とてもするどくて、高い所にある枝にもしっかりとつかまることができます。
鶏の祖先
にわとりという鳥は人間に飼われているだけで、野生の「にわとり」は1羽もいなくなりました。
現在は飼われているだけのにわとりも、先祖(せんぞ)となる鳥はいました。にわとりの先祖は、東南アジアの森にすんでいる「セキショクヤケイ」と考えられています。
大昔の人が、このセキショクヤケイを食べたところ、肉や卵がとてもおいしかったために、つかまえて飼いはじめました。そのなかでも、よく卵をうみ、肉がおいしくて、しかもおとなしくて飼いやすいものをどんどん選んでいったのです。
その後セキショクヤケイはだんだんと太り、また人間にかわれている間は、ネコなどの敵におそわれることも少ないため、飛ぶ必要もなくなったのです。
そして、今のにわとりのような飛べない鳥になってしまったというわけです。
とはいっても、にわとりの先祖のセキショクヤケイも、もともと飛ぶのがあまり得意な鳥ではなかったようで、昼間は地上を歩きながら食べ物をさがし、夜になると木の枝の上で寝るために飛ぶくらいなものだったのです。
つまり、もともと飛ぶのが苦手なうえに、人間に飼われて太ってしまったため、ますます飛ぶのが苦手になってしまったというわけなのです。
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